ローベクレルへの取り組みについて②
ヨーロッパの食材は、チェルノブイリ原発事故の影響が残っているかどうか、気になるところです。
チェルノブイリ事故後、トルコ産のヘーゼルナッツから数百ベクレルの汚染が見つかったという事例もあります。(※下記参照)
当店で使用しているヘーゼルナッツは、全て、北イタリア・ピエモンテ産のものです。トルコの事例を知る方から、ヨーロッパ産のヘーゼルナッツにも不安を感じることをお伝えいただき、測定提出に踏み切りました。このヘーゼルナッツは、イタリアへ行った時に大変お世話になった、イタリア在住の日本人通訳の方から「知人の若い男の子がすごーく頑張っているの。皆さん、サンプルを使ってみて。」とご紹介いただいたものでしたので、私が測定に出すこと自体を迷う気持ちもありました。測定結果は、当店が採用している0.5Bq/kg以下でしたので、少しホッとしました。
(※参照)トルコ産ヘーゼルナッツの汚染について/京大原子炉実験所「チェルノブイリ新聞切り抜き帖」
87/01/10 神奈川 「放射能ナッツ水際阻止」
横浜・大黒埠頭などに陸揚げされていたトルコ産ナッツから基準を上回る放射性物質が検出され、厚生省は9日、輸入元に対しトルコに送り返すよう指示した。汚染されていたのはトルコ産ヘーゼルナッツ。同省は10サンプルを抜き取って国立衛生試験所で放射能検査を行ったところ、全サンプルから許容基準値1キロ当り370ベクレルを大幅に超える520?980ベクレルのセシウム134、137が検出された。
次に気になっていたのは、「クリスピースコーン」に、スペルト小麦粉、大豆粉とブレンドして使用している、南イタリア産の古代小麦粉・アインコーン全粒粉です。穀物は、外側の籾殻に放射性物質が集まりやすいので、全粒粉は確認することが必要と思いました。
こちらも、当店の基準である0.5Bq/kg以下をクリアしていました。
現在使用しているスペルト小麦粉は、オーストラリア産のもので、「ローベクレルへの取り組みについて①」に測定結果を公表しております。
こちらは、ドイツ産のスペルト小麦粉の測定結果です。
今年はオーストラリアのスペルト小麦粉が不作ですので、入手できなくなった時に、ドイツ産のものを使って良いかどうかを確認しました。
セシウム137、セシウム134共に0.09Bq/Kg以下ですので、使用OKです。
チェルノブイリ事故後、輸入可能な基準値が370Bq/Kg以下であったということを、当時は知りませんでした。(私自身、当時は国産食材を食べる機会が圧倒的に多かったのですが)
私たち日本人は、ヨーロッパのグルメ食材ブームで内部被曝していた可能性が高いです。
地球上(特に北半球そして特に日本!)に住む限り、放射能汚染の中で生き延びていかねばならない現実を突きつけられます。